2007年5月31日木曜日

今月の本・2007/5

なにとはなしに今月読んだ、あるいは読んでいる本をリストアップしてみる。(出版年書いておいたので第何版というのは略した。月末企画にする予定。先月分はこちら。)


永井均『これがニーチェだ』(講談社現代新書、1998)
永井均『ウィトゲンシュタイン入門』(ちくま新書、1995)
同一の著者が異なる哲学者を描いた2冊。微妙にリンクしている部分もあって興味深い。
『これがニーチェだ』は結構スラスラと読めるのに対し、『ウィトゲンシュタイン入門』は中盤からワケがわからなくなって、一時休止しようかと思っている。ワケがわからなくなった理由は、『ウィトゲンシュタイン入門』によれば、僕のリテラシーが低いのではなく、僕がウィトゲンシュタインと同じ問題を共有していないかららしい。しかしこういう理論によって自らの弱さを隠すのは、ニーチェによれば「弱者の持つ力への意思」とでもなろうか。嗚呼。

山口厚『刑法総論』(有斐閣、2007)
先月は大谷刑法だったのだが、今月は何故か山口。しかも大谷読み終わってない。こちらの教科書に準拠して授業が進むから仕方がないのである。しかし大屋先生に比べて山口先生の方が読みやすい。しかし刑法の教科書は、他説の教科書への参照先が過剰に掲載されていて見づらい。研究所ならわかるが、学生向けの基本教科書にアレだけ参照先を載せる意味がどれだけあるのか、僕にはよく分からない。(大谷先生のように学生向け教科書を別に出している人は特に)
また、刑法といえば
伊藤真『試験対策講座6 刑法総論』(弘文堂、2001)
も今日買ってきた。シケタイというヤツである。シケタイはCブックにくらべて高くて薄いのだが、刑法の場合Cブックのように二元論だけ(または結果無価値だけ)で書かれているわけではなさそうだし、刑法以外にも勉強しなければいけないことは多いのでこちらを選んだ。しかし何でこんなに高いんだ。

水谷雅彦、吉田純、服部高宏 ほか『岩波 応用倫理学講義3 情報』(岩波書店、2005年)
本田弘 編著『シリーズ日本の政治 第3巻 現代日本の行政と地方自治』(法律文化社、2006年)
斉藤貴男「住基ネットの<真実>を暴く 管理・監視社会に抗して」『岩波ブックレット』681号(岩波書店、2006年)
デイヴィッド・ライアン著、清水知子 訳『9・11以後の監視』(明石書店、2004)
政治学原論課題レポート、『電子政府とその課題』用の図書。大学中央図書館で借りてきた。一番上の『応用倫理学講義』はなかなか面白い。ナルホド、とうならせられる記述も多い。しかし表紙がヤケに不気味。

梅田望夫『フューチャリスト宣言』(ちくま新書、2007)
この本についてはこちらこちらでレビューしたので詳細は略す。

明日は佐藤賢一『スパルタクス』が手に入る予定。佐藤氏の歴史人物描写は秀逸なので楽しみ。スパルタクスの乱という設定もドラマティックだし。


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