2007年12月8日土曜日

『ナンバー23』、あるいはミステリの品格

鑑賞してから1週間以上が経った後のエントリになるのだが、まあ、いいや。
新聞購読のオマケでついてくる映画券のおこぼれに預かって連れて行ってもらったサスペンス・ミステリ、『ナンバー23』の感想です。


この映画、面白いことは面白いのだが、一緒に見に行った友達と共通の意見として、こういう収束のさせ方はズルいというのがある。
以下、ネタバレにならない程度の抽象度で申し上げるつもりではあるが、もし近々この映画を見に行く予定があれば、鑑賞後にこのエントリを読むことをお勧めする。
そうでない場合は、ミステリーに関する一般論としてこのまま読み進めてもらって構わない。

で、何がずるいかというと、前述したように「収束のさせ方」なのである。
そもそも、ミステリたるものがナゼにこれほどまで支持を集めているかというと、おそらくその大きな要因は、読者(鑑賞者)がミステリの解き手たる主人公の視点で謎に挑戦していける点にある。
言い換えれば、ミステリ小説/映画の醍醐味とは、「読者」が「謎を解くこと」に他ならない。
ストーリー中で提示される情報を少しずつ検証しながら、その「謎解き」を楽しむ。これは過程を楽しんでいるのであって、結果として自ら謎を解くことを要しない。
しかし、だからといって読者による解決可能性---すなわち、読者が理詰めによって事件の真相と対面できる可能性---の著しく低いストーリーを作るのはいかがなものだろうか。
たとえば、本来的に予測不可能なトリックが用いられていたり、あるいは最後の数ページでそれまで出てこなかった全く新しい人物が真犯人として登場したりする、といった類のオチは、そもそも読者に事件解決の可能性さえ与えていない点で、ミステリとしての品格が疑われるだろう。

本作のオチは、上記の例ほど露骨ではないが、鑑賞者による解決可能性はゼロに等しい。
本作では、序盤こそミステリ風味になっているものの、後半ではミステリの根幹たる解決可能性を犠牲にし、ナゼか「家族って大事だよね」的なメッセージを伝えるに至っている。
ンなことこの映画で主張すべき事柄じゃねえだろうよ」というのが正直な感想である。

しかし貶しっぱなしもかわいそうなので、いくつか気に入った点も挙げておく。

第一は、ジム・キャリーがシリアスな役を巧妙に演じていること。
コメディー調映画『マスク』の印象が強い(というか、おそらくこれしか観たことがない)ため、シリアスな方の役(本作で彼は1人2役を演じ分けている)でジム・キャリーが登場した際は、ハッキリ言って誰だか分からなかった。ハッキリ言ってかなりカッコいい。フィンガリングという名前も、ネイティブはどう捉えるのか知らないが、日本人好みの名前なのではないか。

しかも、第二点目。映像のスタイリッシュさ。これも評価されていい。
基調は真っ黒なシリアス・ジム・キャリーに、逆に真っ白が基調なメンヘラ・ブロンド女性が絡んだりするシーン等、典型的な手かもしれないが、しかし引き込まれるものがある。

実際、映画全体を俯瞰しても、確かにミステリとしての品格を著しく欠くところはあるかもしれないが、しかしつまらない映画ではないのである。

と、いうわけで毎回恒例点数は69点といったところか。
3で割ると・・・・23DA!

3 コメント:

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